土木科2年生26名対象 測量合宿

土木科伝統の測量合宿を,今年も7月16日(日),17日(祝),18日(火)の2泊3日で,長野県木曽郡木祖村のやぶはら高原スキー場の駐車場をお借りして,行いました。

7月16日(日)南条先生とともに,土木科生徒は,中央線に乗り込みました。ここから中央本線快速電車に乗り,中津川駅まで行きます。中津川駅で乗り換えて,中央本線各駅停車松本行きに乗車し,藪原駅で下車します。民宿のバスにお迎えに来ていただき,民宿まで連れて行ってもらいました。
宿について早速挨拶します。3日間よろしくお願いします。

森先生と林先生は,レンタカーで測量機器を先に運んでいてくれました。
さて,宿に到着し,実習服に着替えたら合宿の流れを説明し,早速テスト開始です。

その後6班に分かれ,測量する現場(スキー場の駐車場)へ行き,班ごとに杭を打って行きます。

距離測量のやり方を聞き,班ごとで測量開始です。

最終的にこれらの杭の位置を正確に求めていくのです。つまり杭の地図を書くことが目的です。
まずは距離測量です。テープを使い,角測点間の距離を求めていきます。測点間はどこも50m以上あり,見通し点(中間点)を必要とします。3周してなるべく誤差が出ないようにします。
次に今年からの新兵器「トータルステーション」を用いて,角度と距離を測定します。正確に据え付けをして,測定していきます。距離に関してはテープを用いた測量よりはかなり良い精度で求められます。
19時頃まで測量して,宿に帰ることになりました。
さて,夕飯です。
夕食後は夜の計算です。
昼間に測定した距離測量のデータを用いて,計算していきます。
計算後,今日一日の反省をして,消灯となりました。

2日目です。6時起床。
皆で集まって,体操をします。
朝食後は朝の測量テストです。

皆でトータルステーションを用いて角度と距離を測定していきます。
トータルステーションで距離を測定するには,ミラーを精確に設置しなければなりません。
きれいな青空 雲一つありません 最高の測量日和です。

距離と角度が正確に測れた班は,一休みで,近くの味噌川ダムの見学へ行きました。
味噌川ダムは水資源機構が管理するロックフィルダムです。高さは140メートルあり,洪水調節・不特定利水・上水道・工業用水・水力発電を目的とした多目的ダムです。ダム湖は奥木曽湖と呼ばれています。
堤体にはGPSが設置されていて,ダムのわずかな変位もみのがしません。
ダムは地上最大の構造物であり,目の前でみるとその迫力に圧倒されます。
宿に戻って,お昼ご飯を食べたら,午後からは水準測量です。

動いているスタッフ(箱尺)から正確な値を読み取るのは,大変な作業です。

また,スタッフ(箱尺)も前後に同じ角度に振らなくてはならないので,これも大変です。
一方,GNSS測量も行いました。
基地局と移動局を用意し,RTK方式で正確なデータを求めます。10分程静置させておくと,データも安定するようです。

次にドローン測量も行いました。
撮った写真データをコンピュータで解析し,点群データにしていきます。
暗くなっても,水準測量をしている班もありましたが,なんとか夕食前に終了しました。

宿に帰って,夕食を食べ,夜の計算に入ります。
計算では,ラズベリーパイ400とモニタを持ち込み,表計算ソフトを使って,データ整理をしていきます。夜遅くまで,データ解析は続きます。
ZZZzzzzz…….おやすみなさい。

3日目です。
今日も6時起床です。名工体操をして,朝の朝礼です。
朝食を食べて,掃除をして,今日は最終日なので据え付けのテストです。
トータルステーションは据え付けして,2本のポールの間の角度を測定します。
レベルは据え付けをして,固定されたスタッフの,高さを測定します。
テストが終わったら,近くの砂防えん堤の見学もしました。

最終日のお昼ご飯は,カレーライスです。
みんな,おかわりをして,たくさん食べました。美味しかったです。
さて,荷物をまとめて,3日間の測量合宿も終了です。
あららぎ荘の皆様,3日間大変お世話になりました。おいしい食事もありがとうございました。
これから,中央線に乗り,名古屋まで帰ります。名古屋は38度もあるそうです。

本校の測量合宿は50年の伝統があり,コロナ禍での中止があったものの,毎年続いているものです。この合宿を経験して,据え付けができるようになった,角度が測れるようになった,測量がわかった,最初は嫌だと思ったけど行って良かった,と言った声が毎年聞こえてきます。これからもこの伝統行事を続けていきたいと思っています。

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